院長の世にも不可思議な物語(中国地方編)

今回は院長が今までに経験したことのない真の恐怖を味わったお話しです。皆さんは都市伝説というものの性質はご存知でしょうか?誰かが最初に言い出した噂話に尾ひれがついて定着するということがほとんどです。例えば、心霊スポットなどでよくいわくつきの物件などと言われるものがありますが、ほとんど共通しているのは「そこで一家惨殺があった」とか「一家無理心中があった」といったいわくになります。しかし調べてみると、その場所でそういった事件はほとんどありません。今回紹介する話に出てくる中国地方B県某所もそうった都市伝説の場所でした。

 

B県の都市伝説をいろいろ調べ情報を集めていた時の事です。都市伝説のいくつかをピックアップして、知人と一緒に現場に行ってみようということになりました。何か所かまわり、最後にたちよったのがある建物でした。その建物は人が住まなくなってずいぶん経っているらしくボロボロの状態でした。建物の中を竹が突き破って生えており、床もところどころ抜けているような状態です。一緒に行った知人は気味が悪いと言って建物に入らなかったのですが、私はせっかく足を運んできたので中を確認しようと思い中を覗き込みました。しかし日中にもかかわらず懐中電灯でもなければ内部の確認が困難なほどの暗さです。建物自体は非常に小さく二部屋ほどの広さしかありません。古い民家のようでした。足元に気をつけながら内部に入ってみると奥に階段があり二階に通じています。私がふと部屋の奥の方に目をやったときに先ほどの階段から理解しがたい音が鳴りました。「ギーッ・・・ ギーッ・・・ ギーッ・・・」と明らかに誰かが階段から降りてくる音です。その瞬間、私の身体は硬直し目は音の鳴った階段を凝視しました。しかし誰も何も階段には存在しないんです。少しの間恐怖で身動きすることができませんでした。パニックになると大けがにつながると思い、なるべく心を落ち着かせながらなんとか建物から脱出しました。

 

後日、建物から音が鳴る理由を調べてみると、建物を構成する各々の部分の材質が違うため気温や湿度の変化で微妙にゆがみ、音が鳴るということみたいです(材質の膨張率の差によって生じる)。しかしその場合の音は「メキッ」とか「パキッ」といった音だと思うのですが・・・。余談ですがこの建物自体は調べた限りでは噂にあるようないわくの事実はありません。しかし、私ははっきりと階段から何者かが降りてくる音を聞いています。これはいったい・・・?信じるか信じないかは、あなた次第です!