院長の世にも不可思議な物語(四国編)

 

今回は院長の世にも不可思議な物語(四国編)ということで、四国地方A県某所での奇妙な体験談です。友人がある心霊スポットの情報を私に教えてくれました。そこは病院の廃墟らしいということだったのですが、なにぶん情報が大ざっぱなものだったので全く場所がわかりませんでした。しかしその廃墟に呼び寄せられたのか、ある夜に車で走行中それらしき建物を見つけたんです。そのときは夜間で相当不気味に感じたということもあり後日、明るいうちに探索することにしました。

 

探索の日、敷地を見回してみるとその建物は木造で庭がありました。そして建物の目前まで進んだ時に異変に気づきました。明らかに建物の中から音が聞こえるんです。それはガサガサといった音ではっきりと聞こえてきました。しかしこの建物内に基本的に人がいることは考えづらく、ついに未知なるものに遭遇したという恐怖が沸き上がってきました。意を決して恐る恐る建物内部に入ってみると猫がいて、その猫がガサガサという音を立てていたのでした。猫は私の姿に気づいた瞬間、びっくりして私の目の前にあったドアに身体をぶつけながら私の横を走り抜けていきました。そのためドアが私の方向に開いてきて、私は顔面をドアで強打しました。建物の異音がいわゆる心霊現象ではなかったのは幸いだったかもしれません。各部屋を確認してみると診察室、レントゲン室、病室などがあったので病院だったのは間違いないようです。しかし、本当の恐怖はこの後にやってきました。最後に確認した部屋には医療廃棄物がゴミ袋に入れられて天井近くの高さまで積み上げられていました。ガーゼや注射針など衛生的にアウトな状態です。それを見た瞬間、身体が病原菌に感染してしまったかのような嫌な気分になりました。

 

探索を終えて家についてからある疑問が頭の中をかけめぐっていました。建物の探索の最中、未使用の注射器が落ちているのを発見していたのですが、落ちていた位置が帰る際には移動していました。私が建物に入ってからは、猫も外に逃げ、私しか建物にいなかったはずなんですが・・・。信じるか信じないかは、あなた次第です!